すべて国民は、個人として。

批判されるのが嫌で、個人の意見を言えなかった。

クレームで殺されないために覚えておいてほしい3つのこと

以前、部下に対して「クレームは大変かもしれないけど、クレームで死ぬことはないよ。そう思えば苦しい気持ちもなくなるさ」などと言ったことがあります。

たしかに、コンタクトセンターであれば電話での対応ですから、電話で殺されるようなことはありません。しかし、対面接客ではそのリスクがないとは言えない……。

クレームをつけられた経営者、暴行死。男2人を逮捕

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171229-00050077-yom-soci

こんな恐ろしいニュースがありました。簡単にいうと、居酒屋(ちゃんこ料理店)の経営者が男性2人からクレームをつけられて、挙句殺されてしまったという事件です。

ニュースには詳細が明かされてませんが、どうやら料理の盛り付けの仕方や従業員の態度が気に食わず、責任者として対応した経営者の方を殴る蹴る、さらに土鍋を使って殴る、ということをして殺してしまったようです。酒に酔い、男2人ということで気が大きくなっていたのかもしれません。

それにしても、これまで土下座事件のような不当クレーマーの話はありましたが、このような殺人事件(構成要件として現時点で殺意が認められていないので正しくは傷害致死ですが、あえて殺人と呼びます)というのは聞いたことがありません。本当に恐ろしく痛ましい事件だと思います。

怒りを抑えるために場所を変える 

ところで、対面接客の場合でこのような危険に晒されないようにするにはどうすればいいのでしょうか。

今回の事件でひとつ気になることがありました。それは、暴行を受けたのが居酒屋の個室内であった、ということです。殴られたタイミングがいつだったのかわからないので、一概には言えませんが、対面でのクレーム対応一般でいえば、相手がヒートアップしているような場合、まずは別の場所に移動させることが重要です。

相手が怒りで頭に血が上った状態の時は、人を変える、時間を変える、場所を変える、と「3つの変える」が有効と言われています。これは、人間の怒りのピークが6秒程度と言われており、そのピーク時に対応しないよう、少しでも冷静に、クールダウンしてもらうための方法です。

対面接客では迅速性が求められるので、前述の通り場所を変える、が1番効果的です。「他のお客さまもいらっしゃるので、こちらでお話しさせていただけますでしょうか」と一声かけて、決して相手のペースにハマらないようにしたいところです。

相手のホームに持ち込ませない

そして可能なら店の事務所だったり、応接室だったり、少し広めの場所まで連れて行くといいでしょう。個室というのはこれまでこの客2人がいたいわばホーム。また狭い個室だと、逃げ場がなく大変危険です。少し広めの場所なら何かあっても逃げる余裕ができますし、相手からすればアウェイなので心理的な圧迫もあり、簡単に手を出そうとは思えなくなります。

この「相手のホームで対応しない」というのが非常に大事です。例えばタクシーの暴行事件などみてもわかるように後部座席というのは客として振る舞えるホームになり得ます。また、自分の足の前に運転席があり、優位性を感じやすく、攻撃しやすい位置です。したがって、相手のホームではなく、こちら側のホームになんとか連れ出して対応することをまずしてください。

無理はせず警察の力も借りよう

しかしながら、連れ出す間も無く殴られたり脅されたりしたら、そんなことはできないですよね。事前にヤバそうな客だ、ということがわかっているなら、あらかじめ従業員同士で合図などを決めておき、すぐに警察を呼べるように備えておくといいかもしれません。

また、すでに「殺すぞ」などの暴言や、土下座などを強要されているのであれば、脅迫罪、強要罪で警察を呼んで対処してもらうことができます。

さいごに

何はともあれ命が1番大事です。この経営者は真面目な方だったのか一生懸命対応しようとしたのかもしれません。しかし、そのような危険が迫っているときは、すぐに逃げてほしいです。命を投げだしてまでしなければならないクレーム対応なんてあるはずがありません。

普段、対面接客でのクレームに悩まれてる方は、とくに気をつけてもらいたいです。頑張りすぎないようにお願いします。

今回の事件は本当に悲しい事件です。犯人2人には浅はかな行動を猛省し、きちんと罪を償ってもらいたい。

勇敢に対応し、亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。